沿って, Uav-jp 24/01/2023

スマホ以前の“カメラ付きケータイ”は、独自の進化を遂げて面白かったのである:ITmedia Mobile 20周年特別企画(1/3 ページ)

20周年おめでとうございます。

初めてITmedia mobile(当時はZDnet Mobile)から依頼を受けたのは2002年6月のことだった(HDD内をあさったら分かった)。テーマはNTTドコモのケータイカメラ撮り比べ。ZDnet Japanでデジカメ関連の寄稿をしていたので、カメラ付きケータイが当たり前になりそうってことで比較記事の依頼が来たのだ。

面白いので、そのときの5機種を引っ張り出してみたい。

このときに取り上げた5機種。自撮り用のミラーを搭載している機種の多さに時代を感じさせる

カシオの「A3012CA」が35万画素で、シャープの「J-SH51」と「SH251i」が31万画素。残りの2機種は11万画素だった。丸っこい形とか、この頃は必須だったアンテナとか懐かしいですな。

そしてそのときの作例を1枚にまとめてみた。面白いのは、シャープのJ-SH51とSH251iはどちらも31万画素で、J-SH51はVGAサイズで撮れるのに、SH251iはCIFサイズ(352×288)までしか撮れなかったこと。

全部等倍。何と、640×480ピクセル(VGAサイズ)で撮れるのは2機種だけだったのだ

これ、メールで送れる画像サイズに制限があったので、それ以上のサイズで撮れるようにしているか、していないかってことだったと思う。

にしても、19年って長いですな。

スマホ以前の“カメラ付きケータイ”は、独自の進化を遂げて面白かったのである:ITmedia Mobile 20周年特別企画(1/3 ページ)

11万画素からメガピクセルの時代に突入

いきなり19年前の画像を見せられても、スケールが分からないよねってことで、昔、デジカメの歴史の記事を書くために作ったざっくりした年表があるので見てほしい。和暦と西暦付き。

2000年から2008年までの簡単な年表

J-フォンからJ-SH04が登場したのが2000年。それを追うように、auからパシャパが発売(ケータイの端子に接続して使う外付けカメラ)され、2001年にはドコモから初のカメラ付きケータイが出た。「写メール」という言葉が出たのがこの年だ。

そして2002年に35万画素のカメラ付きケータイが誕生して、私が比較記事を書いたわけである。その頃のデジカメはというと「IXY Digital」が大ヒットして200万画素の時代に突入し、一眼レフは600万画素になっていた。

そして、2002年12月からカメラ機能の話しかしないケータイのレビューという、なかなか妙な連載が始まったのである。

既にコンパクトデジタルカメラという目標や実績があったので、一度走り始めると早かった。2002年はまだ11万画素カメラの端末が当たり前のようにあったのに、2003年には100万画素を超え、メガピクセル時代になるのだ。

その頃、カメラ付きケータイを引っ張っていたのがシャープ。J-SH53は100万画素で写りもいいってことでデジカメ代わりになるんじゃないかと言われたほどだ。

シャープやカシオを中心にカメラ競争が激化

100万画素になってどう進化したか。そういえば、この頃はシャープが第一人者でいち早く新しい機能を取り入れ、発色も派手で見栄えがよかったのだ。

2003年5月発売。メガピクセルカメラ搭載の「J-SH53」100万画素。この頃シャープの端末は発色が良くて人気が高かった

カシオもデジカメメーカーだけあって(当時)、力を入れていた。

2003年5月発売のカシオ「A5401CA」。デジタルカメラモードとケータイモードがあって、デジタルカメラモード時は横位置での撮影になるのだったA5401CAでの撮影。何か露出オーバーでつらい

この頃、同等の画素数を持つデジカメ(カシオの初代EXILIM)はどうだったかというと、こうである。

カシオの初代EXILIM。同じカシオでもこれだけ違ったのだ

まだまだ差がありましたな。

ちなみにこの黄色い象の滑り台、毎回定点作例として撮っていたので覚えている人も多いかもしれない。一時期、メーカーの人に「あれはどこで撮っているんですか?」と聞かれたこともある。

あれは世田谷区の馬事公苑です。ただ、馬事公苑が東京オリンピックの馬術競技会場になったため改装工事が入り、多分今はもう跡形もなくなっていると思う。ここ数年、滑り台の作例がないのはそのせいだ。

あのカメラブランドを冠するモデルも

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