キヤノン、「EOS R5 C」発表。8Kシネマカメラ。CINEMA EOS最新作 - PRONEWS : デジタル映像制作Webマガジン
RFレンズ、約4500万画素35mmフルサイズセンサー、DIGIC Xの三要素を一体化
EOS R5 Cは、EOS R5と共通のデバイスコンポーネントを採用している。大口径のRFマウント、センサーは36mm×24mmの3:2の静止画をベースにした35ミリフルサイズ、映像エンジンは「DIGIC X」を搭載し、R5が持つ静止画の高速、高画質な性能とシネマカメラとしての動画性能、最大8K60Pの動画記録に対応を1台のボディーで両立する仕様となっている。
EOS R5 Cのもっとも大きな特徴的はスイッチレバーで、PHOTOモードとVIDEOモードの2つのモードを切り替えられる仕様を搭載している。EOS R5 Cは、カメラボディーは1台だがまったく異なるカメラシステムが共存し、このスイッチの切り替えでシネマカメラやR5と同等の静止画撮影を切り替えを可能としている。
EOS R5 Cはシステムごと入れ替わる仕様を採用しており、電源をオフを経由してVIDEOモードとPHOTOモードが切り替わる。2種類のモードは切り替えるごとに再起動をする仕組みで、中身のメニューやインターフェースのシステムの切り替え実現を特徴としている。動画の時で約1秒、静止画の時で0.4秒の時間を必要とするが、映像と静止画それぞれに最適化したシステムでクリエイティブと向き合える仕組みを実現している。
静止画性能では、EOS R5譲りの4500万画素を有しており、電子シャッター時で秒間20コマの高速連射が可能。オートフォーカス性能は、デュアルピクセルCMOS AFを採用。撮影画面内の広いエリアで、高機能、高精度なフォーカスを実現する。
動画撮影時は放熱ファン内蔵で、8K RAWの内部記録でも0°から40°の環境下でノンストップの記録が可能。メニュー自体がCINEMA EOSと同じで、シネマの制作に最適化されたインターフェースやメニューを採用している。
レコーディングシステムはCFexpressカードとSDカードの2スロットを搭載し、さまざまな異種同時記録など含めた映像制作に最適な記録モードを多数搭載している。
動画の性能に関しては、MP4で8K30Pに対応。4K120PはMP4もしくはXF-AVCでいずれも4:2:2 10ビットの記録が可能。センサー自体は8Kフルサイズセンサーだが、「8Kフルサイズ」「5.9K Super35mmクロップ」「2.9K Super16mmクロップ」のセンサーモードを搭載している。
さらに、それぞれのセンサーモードでビットレートを効率化した新Cinema RAW Lightに対応。高画質な「HQ」、通常画質の「ST」、軽量記録の「LP」という3種類のモードを選択可能で、いずれの3種類においても12bit RAW記録に対応。8K60Pに関してはLTのみで、これによって8K60Pでも転送ビットレートを2.6Gbpsまで抑えることを実現し、内部記録を実現しているという。
また、8Kのオーバーサンプリングによる4Kもしくは2Kの記録に対応。8K記録はビットレート自体のハードルも高いうえに記録メディアの効率も大容量が必要になってくる。そこでより効率的な収録ストレージへの圧迫を最小限に抑える形で、8Kを活かした4Kや2K記録ができるのも本カメラの特徴になっている。
フレームレートに関しては、EOS R5のハイフレームレート動画とは異なる仕様を備える。本機はCINEMA EOSで、スロー&ファーストという記録モードを搭載。撮影フレームレートを指定する形で、記録フレームレートと撮影フレームレートを別々に設定が可能。撮影フレームレートを高くすることでスローモーションの効果が得られ、記録フレームレートより下げることでアンダークランクの撮影になる。