敦賀市で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた「市街地・過疎地連結型ドローン物流」実証実験を実施
本実証実験は、昨年11月に敦賀市、セイノーHD、エアロネクストの3者が、敦賀市がめざす水素・再生可能エネルギー・ゼロエミ物流等の脱炭素化の取り組みによる高齢化や過疎化等の地域課題の解決に向けて締結した包括連携協定に基づき、次世代高度技術の活用により新しい物流のビジネスモデルの構築をめざし、敦賀市の地理的特徴を考慮した、「市街地・過疎地連結型ドローン物流」のモデルケースとするべく実施いたします。具体的には、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流”SkyHub®*1 “の社会実装に向けて実施するもので、実施はドローン配送サービス事業を主体とするエアロネクストの子会社、NEXT DELIVERYが行います。また、本実証実験は、一般財団法人環境優良車普及機構より、令和3年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金交付対象事業(社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業)として採択されております。 【実証実験概要】1.背景と目的敦賀市は総人口64,425人(2021年9月末現在)、面積は県内3番目の251.41km2で、地理的に典型的な扇状地形であり、市街地が中央に位置し、放射状に山間地域が広がっています。今回、物資や商業施設が集積する市街地と過疎化が進行している愛発地区への「市街地・過疎地連結型ドローン物流」を想定し、今年度は、愛発地区内にて、住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として仮設のドローンデポ®とドローンスタンド🄬を設置して実証実験を実施します。2.実施内容市街地から離れた愛発地域に住む交通弱者等への買物支援を想定し、住民がSkyHub®アプリで注文した地元スーパーの食料品の詰め合わせセットを、仮設のドローンデポ®︎(愛発地区公民館)から愛発地区の3ヶ所の仮設ドローンスタンドまで(往復距離約1.4km~2.3km)ドローンでお届けします。20日の報道関係者への公開時には、前川さんがSkyHub®アプリで注文した「ごはんセット」が、約5分後には奥野地区疋田会館までの片道約0.7kmをドローン配送され、前川さんの手に届けられました。
雪の中飛行するエアロネクストの 物流専用ドローン(敦賀市愛発地区)
「ごはんセット」が入った箱を届けて 飛び去るドローン(疋田会館前)
ドローン配送された「ごはんセット」を スタッフから受取る前川さんご夫妻
実証実験の背景や概要を説明する写真向かって 右より敦賀市長渕上隆信、セイノーHD執行役員 河合秀治、エアロネクスト代表取締役CEO田路圭輔
実証実験のドローン配送を終えて 記念撮影(愛発舟川の里展示室前)
敦賀市愛発地区を飛行するエアロネクストの物流専用ドローン
*本実証実験の実際の動画はこちらをご参照ください。https://youtu.be/q9zoVldxgk0本実証後、来年度を目標に、市街地と愛発地区が結節する地点に、各社荷物等を集約化するドローンデポ®︎を、愛発地区内にドローンの着陸地点となる複数のドローンスタンド🄬を設置し、地上配送と将来のドローン配送を想定した買物代行サービスから開始する予定です。今後も、包括連携協定に基づき、3者が相互に連携、協力し、市の課題や市民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用による、地域雇用および人材教育・人材育成・産業基盤整備、持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくり、地域防災や地域の脱炭素化への貢献および新しい社会インフラの整備を推進することで、敦賀市における地域の活性化に寄与してまいります。*1SkyHub®︎エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。ドローン配送が組み込まれた、オープンプラットフォームかつ標準化したしくみで、ドローンデポ®︎を拠点に、SkyHub®アプリをベースにした配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送などのサービスを提供する。SkyHub®︎の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。【福井県敦賀市とは】福井県の中央に位置し、北は日本海に面し、他の三方は山岳が連なり、平野部を囲んでいます。面積251.41㎡に対して可住地面積は53.07㎡と平野は少なく山間部を多く抱えています。再エネ主力電源化に向けたバーチャルパワープラントや、再生可能エネルギー由来水素の実証など、脱炭素に向けた取組みを展開しており、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするゼロカーボンシティを宣言しています。脱炭素の取組みにより、地域課題の解決を目指しています。*敦賀市詳細についてはhttps://www.city.tsuruga.lg.jp/index.htmlをご覧下さい。【福井県敦賀市愛発地区とは】滋賀県境に接し、古くから近畿と北陸を結ぶ物流の要所です。江戸時代初期には、北陸地方などから米等を運ぶ船が敦賀港に入港し、敦賀港から愛発を経由して大阪に運ばれたことから物流の拠点として賑わいをみせました。また、敦賀琵琶湖間運河が計画され、19世紀にはその一部「疋田舟川」が開通しました。明治時代には日本海側で最初に鉄道が開通し、現存する日本最古の鉄道トンネル「小刀根トンネル」や日本人だけで建設した当時の国内最長トンネル「柳ヶ瀬トンネル」が鉄道草創期の姿を今に伝えています。昨年、地区内にあったコンビニエンスストアが閉店し、買物が地域課題となっています。【セイノーホールディングス株式会社とは】セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。*会社概要はhttps://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。【株式会社エアロネクストとは】IP経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、テクノロジーで空を設計する会社です。コアテクノロジーは、重力、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術4D GRAVITY®︎。この4D GRAVITY®︎を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構成し、4D GRAVITY®︎ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに推進しています。また、ドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の実現のために戦略子会社を設立し、ドローン配送サービスの社会実装にも主体的に取り組んでいます。*会社概要は https://aeronext.co.jp/company/ をご覧下さい。【株式会社NEXT DELIVERYとは】「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流™インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る国へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHub®︎の実質的な企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、製造、販売、レンタル及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY(R)」「SkyHub(R)」「ドローンデポ(R)」「ドローンスタンド(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。