アメリカ企業の多様性も新しい時代に…バイデン大統領、黒人女性を最高裁判事に指名(BUSINESS INSIDER JAPAN)
専門家によると、ジャクソン判事の最高裁判事指名によって、企業の多様性の新たな時代が始まるかもしれないという。
ジョー・バイデン大統領は、ケタンジ・ブラウン・ジャクソンを最高裁判事に指名した。ジャクソンが承認されれば、黒人女性として初めて最高裁判事に選ばれることになる。【全画像をみる】アメリカ企業の多様性も新しい時代に…バイデン大統領、黒人女性を最高裁判事に指名企業の多様性コンサルタントは、このことがCEOたちに同様の動きを促す可能性があると述べている。最高裁判事やフォーチュン500社のCEOなど、権威と権力のある役職は、歴史的に白人男性によって占められてきたことは周知の通りだ。しかし、その逆境を跳ね返し、そこへ上り詰めた例外も少なくない。サーグッド・マーシャル(Thurgood Marshall)、サンドラ・デイ・オコナー(Sandra Day O'Connor)、ソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)、ジェーン・フレイザー(Jane Fraser)、マービン・エリソン(Marvin Ellison)、タスンダ・ブラウン・ダケット(Thasunda Brown Duckett)などは、新しい歴史を作った人々だ。そして政治的、社会的潮流は変わりつつあるようだ。2022年2月25日、ジョー・バイデン大統領は、最近引退したスティーブン・ブレイヤー(Stephen Breyer)判事の後任としてワシントン連邦高裁判事のケタンジ・ブラウン・ジャクソン(Ketanji Brown Jackson)を最高裁判事に指名した。ジャクソンが承認されれば、黒人女性として初めて最高裁判事に選出されることになる。バイデン大統領は、2020年にサウスカロライナ州チャールストンで行われた討論会で、黒人女性を最高裁判事に指名することを約束した。数百万人の視聴者に向けて放送するカメラを見ながら、「次の最高裁判事は黒人女性にする」と誓ったのだ。企業コンサルタントは、バイデンの決断は、黒人女性であるカマラ・ハリスを副大統領に選んだのと同様、大胆かつ率直なものであると述べている。バイデンが政治の分野で動きを見せる一方で、アメリカ企業もまた、前に進もうとしている。CEOたちは、自分の後継者に黒人女性を指名しているし、有色人種の女性を指導的地位に登用している企業もある。ストラテジストは、明るい地平線が見えてきており、CEOたちはバイデンのリーダーシップから学ぶべき時が来ていると述べている。MITスローン経営大学院の講師、マリア・ラズ(Malia Lazu)はInsiderに「社会にとっての重要性は計り知れないと思う」と語った。「アメリカが白人至上主義の歴史と格闘している中で、それは起きている」強い反発にもかかわらず、バイデンの動きは、最高裁の233年の歴史からの決別を示し、その意味は首都をはるかに超えて遠くまで届く。アメリカ人が生活のあらゆる面で公平性を求めている今、CEOは自社でも同様の公平性を求めるよう圧力をかけられるだろう、とダイバーシティのコンサルタントは述べている。
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