Apple Watch Series 7のSoCは6と同じ?からiPhone 13 Proの性能は?まで。最新アップル噂まとめ
今週の15日にiPhone 13シリーズおよび新型iPad(miniと無印)が発表され、ほぼうわさ通りの内容が確認されました。その一方でウワサのまま終わった未発表製品もいくつかありますが、今年秋には複数回のイベント開催が予想されているので、近いうちにアップルから何らかの予告があるのかもしれません。
Apple Watch Series 7のSoCは6と同じ?からiPhone 13 Proの性能は?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。
今週のイベントで第3世代AirPods発表、第2世代も引き続き販売のうわさ
先のiPhone 13イベントでは第3世代AirPods発表が有力視されていましたが、結局は空振りに終わりました。アップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏や、BloombergのMark Gurman記者がそろって予想を外し、誰にとっても意外な展開と言えそうです。
これまでのAirPods 3(仮)についての予想を総合すると、現行のAirPods Proに近いデザインに変更され、ステム(持ち手部分の軸)が短くなってイヤーチップが交換可能となる一方、アクティブノイズキャンセリング機能はなし。しかし様々な方向から聞こえる「空間オーディオ」(Spatial Audio)が、廉価モデルとして初めて対応するといったところです。
ほか、標準モデルに同梱される充電ケースもワイヤレス充電に対応する(現在の第2世代では、標準モデルは有線充電のみ)との噂もありました。
米中間の緊張が高まっていた2019年頃に、AirPodsの生産拠点を中国からベトナムに移す動きが始まりました。が、AirPods 3については新型コロナウイルス感染拡大の影響により(主に技術者の渡航制限のため)生産拠点を中国に戻しているとも報じられています。長らく噂されていたAirPods 3がいまだに登場しないのは、このあたりの混乱が一因かもしれません。
マイクロソフト、M1 MacでのWindows 11動作は「サポート想定されていない」
まもなくWindows 11の正式リリースが迫るなか、マイクロソフトがM1 Mac上での動作について、仮想化アプリおよび直接ハードウェア上での動作ともに「サポートは想定されていない」と回答しました。
この話題のきっかけは、これまで順調に動いていたM1 Mac+Parallels Desktop 17上でのWindows 11仮想マシンが、Devチャンネルの最新バージョンでハードウェア互換性エラーを起こしたことです。それに関してThe Registerが質問したところ「unsupported scenario(サポートしないシナリオだ)」と回答されたしだい。
Windows 11プレビュー版では、最初は必須とされた「TPM 2.0」の搭載も不要とされ、インストール可能な要件が緩められていました。おそらくテスト対象は広い方がいいとの判断と思われますが、正式リリース日が近づくにつれて、本来のシステム最小要件に戻されつつあるとの報告が相次いでいます。
そしてBuild 22000.194では、ついに仮想マシンでも物理PCと同じくTPM 2.0が必須に変更されました。これを満たせるのはVMware Workstation 16など高価な製品のみで、事実上ほとんどの仮想アプリが除外されることになります。
MSとParallels社はWindows 10については緊密に協力していましたが、Windows 11ではその限りではないのか。そもそもアップル独自開発のM1チップは内部仕様が明かされていないため、MSの公式サポートがないのは当然かもしれません。
iPhone 13 ProのGPU性能、12 Proより大幅に向上か。搭載RAMは先代と同じ6GB
iPhone 13シリーズの発売は24日であり(予約開始直後、すでに出荷が10月末にずれ込んでいます)まだ手にした人は本来いないはずですが、早くもベンチマークスコアと称されるデータが公開されています。
それによると、iPhone 13 ProのGPU性能は先代のiPhone 12 Proよりも約55%アップ。あくまで未確認のベンチマークながらも、アップルが公称する「他社よりも最大50%速い」グラフィック性能への期待が高まったと言えそうです。
一方で、iPhone 13のものと称されるベンチマークも公開。こちらのGPU性能はiPhone 12 Proと比べれば約15%増しに留まり、進化は遂げているものの上位モデルのiPhone 13 Proには大きく水をあけられています。
その原因は、iPhone 13/13 miniとiPhone 13 Pro/13 Pro Maxには同じ「A15 Bionic」が搭載されながらも、それぞれのGPUコア数が4つと5つで差が付けられているためと思われます。
今年はフラッグシップiPhoneが複数機種になって以来はじめて「全モデルが同一仕様のプロセッサ」という原則が破られたわけですが、それは「チップビニング」すなわち製造されたチップを品質ごとに選別し、1つだけGPUコアが無効なチップも(例年なら廃棄するところを)通常モデルに使っているためと推測されます。
かたやiPad mini(第6世代)にもA15 Bionicが搭載され、GPUコア数はiPhone 13 Proと同じ5つですが、こちらは「クロック数を下げているかもしれない」とのベンチマーク結果が発見されています。世界的な半導体不足のなか、アップルも製品カテゴリに応じた品質のA15チップを振り分け、十分な製造量の確保と値上げの回避に努めているのかもしれません。
Apple Watch Series 7の内部文書が流出? 搭載プロセッサはSeries 6とほぼ同じか
記事執筆時点では、Apple Watch Series 7は先代の6より「画面が約20%大型化」や「充電が最大33%高速化」や耐久性が向上したほかは、細かな仕様が公開されていません。そんななか、アップルの内部文書と称される仕様書がネット上で公開され、そこにはプロセッサがSeries 6と変わりない趣旨が書かれていました。
アップルは新型SoCの性能が向上している場合はその点を強調しますが、目立った改善がない年は言及を避ける傾向があります。たとえばApple Watch Series 5発表時には常時表示の実現をアピールしながら新チップ「S5」の性能に触れなかったかと思えば、前年の「S4」からストレージ容量が増えたものの同じGPUとCPUだったと明らかとなっています。
またこの仕様書により、本体サイズが41mm/45mmと先代より1mm大きくなった噂も裏付けられた一方で、「高級モデルのチタニウムケースが廃止される」予想は外れる見込みが強まりました。
翌2022年のApple Watch Series 8(仮)では、体温測定センサーの追加が有力視されています。それに加えてSeries 7のデザインがリーク情報とまるで違っていたのは「実は来年のデザインが流出していた」という識者の見解もあります。
総合すれば「2022年モデルはデザインが一新、新健康機能も追加」される可能性があり、旧モデルの買い換えを検討しているユーザーにとっては今年買うか来年にするか悩ましいところです。
ロシア政府、アップルとGoogleが野党指導者アプリを削除しないと罰金を科すと脅す
ロシアの通信規制当局がアップルおよびGoogleに野党指導者ナワリヌイ氏陣営のアプリ削除を求め、応じなければ罰金を科すと脅したとのニュースです。
両社に対しては早くからアプリ削除が要請されていましたが、プーチン政権の支持率が低迷するなかでロシア議会の下院選挙が始まったこともあり、急いで行動を起こすよう促されたと思われます。
続報として、The New York TimesがアップルとGoogleともに当該アプリを削除したと伝えています。今回の対応はロシア当局が罰金のみならず、両社の従業員を刑事訴追すると脅迫したのを受けてとのことです。プーチン大統領のスポークスマンは記者団に対して、このアプリは「違法」である、両社は「法律に基づいて行動した」と述べています。
アップルは児童虐待画像のiCloud写真スキャンにつき、政府による(検閲のための)利用を断固拒否すると回答していました。しかし今回、ロシア政府の脅しに屈したことで、この主張は説得力を大きく失ったかもしれません。