「無限の殺りく兵器」になるのか 分かれ目となる「自律化」と「群れ」
ドローン最前線
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深掘り毎日新聞2020/9/27 00:09(最終更新 2/14 20:55)有料記事2910文字「我が軍が敵の空爆を受けたのは65年前の朝鮮戦争以来だ」。圧倒的な航空戦力を背景にアフガニスタンやイラク戦争では制空権を握った米軍は2016年から17年にかけての過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いで新たな脅威に直面し、たじろいだ。ISは簡単に購入できる数万円ほどの市販ドローンに手りゅう弾をぶら下げ、米軍などへの空爆を続けたからだ。多い日には82機が飛来、対ISで戦った、シリアからの帰還米兵は「3500フィート(約1000メートル)以下にわが軍の制空権はなかった」と米メディアに語った。
危機感をさらに増幅させる事件が19年9月にサウジアラビアで起きる。イランから飛び立ったとみられるドローン18機と7発の巡航ミサイルにより2カ所の石油施設が攻撃に遭う。サウジには弾道ミサイル攻撃に対応する米国製パトリオット迎撃ミサイルが配備されている。だが、低空を飛ぶドローンをレーダーで捕捉するのは難しく、1機すら撃墜できず、石油施設は大きく損傷する。
米国防総省の高官は、この攻撃を「多くを同時に運用し、対象を正確に射抜く洗練されたもの」と表現、ルード米国防次官(当時)も「深刻な問題」と述べた。01年の米同時多発テロに匹敵するショックを米国やサウジに与えた。ドローンに詳しい防衛省防衛研究所社会・経済研究室の塚本勝…
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