大規模FPSにダイブしろ!初心者が体験する『バトルフィールド 2042』ブートキャンプ Close IGN Logo Comments Comments Comments Comments
「FPSはプレイするけど、『バトルフィールド』はあまり経験がない」という人も多いのではないだろうか? 筆者もまさにそういったタイプ。これまで『バトルフィールド 3』や『バトルフィールドV』をちょっと触ったことはあるが、ソロでキャンペーンをやったり、マルチプレイをちょっと試したりする程度であった。他のマルチプレイFPSに比べると大規模な戦闘システムに圧倒され、戦車や戦闘機などのビークルに怯え、独特の分隊システムにあたふたするばかりであった。
そこで今回、11月19日に発売された『バトルフィールド 2042』を題材に本シリーズの魅力がどこにあるか探るため、シリーズ経験者とともに分隊プレイを決行! 初心者がプレイすべきモード、おすすめ武器からスペシャリスト、さらに分隊の立ち回りなど具体的なことをプレイしながら聞いてみた。気分はまさに体験入隊! そこから学んだことを紹介していく。
今井:どうもIGN JAPANの今井です。皆さん、私のために集まってもらってありがとうございます。今回、『バトルフィールド 2042』は1人でもいろいろプレイしてみたんですが、いまいちうまくプレイできている気がしないんですよね。銃器や兵器は好きなので、ミリタリー系のFPSに抵抗はないんですけど、大規模な戦闘になると一体自分が何をしているのかわからなくなる。マルチプレイFPSをそれほどいっぱいプレイするわけじゃないんですが、いわゆるバトロワの緊張感やヒーローシューターのドンパチしている感じの面白さはわかります。だから、今回ちょっと初心者向けに本作の魅力を伝えてもらえないかと......。
みお:みおと申します。シューターとADVが好物の駆け出しフリーゲームライターです。IGN JAPANでは、『バトルフィールド 2042』の先行ベータ、先行プレイの記事を執筆しました。あまり継続しませんでしたが、シリーズは『4』、『1』、『V』などをプレイしていた経験があります。マルチプレイFPS自体は過去にハマっていた時期があり、何百時間も費やしました。よろしくお願いします。
藤田:ライターの藤田幸平です。本日はよろしくおねがいします。シリーズ歴は『1943』から『V』まで遊んでいます。その他、クラシカルなシングルプレイFPSが好きで、プレイしていました立ち回りや戦略をアドバイスできればと思っています。
野口:IGN JAPANの野口です。『3』からシリーズに手を出し、それ以降、何だかんだ毎作プレイしていますが、歩兵戦マップが好きなカジュアル勢です。察しのとおり1番好きなマップは「メトロ」です。マルチプレイFPSはミリタリー系、SF系からバトロワまで幅広くプレイしてきました。
今井:最初はもう本当に初心者の初心者的なことから聞きたいと思います。本作は大きくわけて、128人の大規模戦略が楽しめるAll-out Warfare、歴代「バトルフィールド」のマップやルールをカスタマイズして楽しむBattlefield Portal、新規ルールのサバイバルを繰り広げるHazard Zoneの3つのモードがあります。Battlefield Portalはカスタムモードで無数にルールがありますが、All-out Warfareはコンクエストとブレークスルーに別れます。ぶっちゃけどれプレイするのが良いんですか?
藤田:ブレークスルー!
野口:やはり目標が2つしかないブレークスルーは初心者にもわかりやすい。味方の波が2つに別れるので、どこに行けばいいかもわかりやすく自然と導線が生まれるため、着いていきやすいと思います。
今井:確かに初見でコンクエストやったときは、なんというか大規模な戦闘に巻き込まれてひたすらあたふたしてました(笑)。そもそもコンクエストは初心者にとって何をすればいいのかわからない。ブレークスルーは攻守に分かれて、前線の拠点を奪っていくルールだから、確かにわかりやすい。
みお:あとBattlefield Portalは過去作のリバイバルがフォーカスされがちですが、デスマッチやナイフからスタートするガンマスターはわかりやすく初心者でも楽しいと思います。
今井:確かにチームデスマッチやフリー・フォー・オールの方が他のFPSでも経験ありますね。あと最近はBattlefield Portalでバトロワを取り入れたルールもあるかもしれないから、そういった慣れたモードからやるのもありかもしれない。
藤田:Battlefield Portalのコンクエストから始めるとマップが小さくてわかりやすいかも?また過去作の兵士だと兵科ごとに使用できる武器が違うので、役割を把握しやすいと思います。
野口:あとは最近実装されたラッシュも同様の理由で初心者向け。こちらは目標地点に爆弾をしかける攻撃側とそれを守る防衛側に別れて戦うため、ゲームの流れがすぐに掴めると思います。
今井:なるほど、いろいろありますね。でも今回はやっぱり「バトルフィールド」らしい拠点確保のルールの魅力を知りたいのでブレークスルーに挑戦しようかな。今だと期間限定の64人対戦モードもあるし。コンクエストはとりあえず慣れるまで置いておこう......。
今井:これまたnoobな質問で申し訳ないんですが、「バトルフィールド」の肝となる分隊ってどういうものと捉えればいいですか? 端的に4人パーティーっていう理解しかしてません。
野口:あなたと死地を共にする味方であり、大事なリスポーン地点です! 前線を維持することを意識して動くと楽しく、自分以外の分隊員が死んだら身を潜めて味方分隊の蘇生を待ちを行うとありがたがられます 。
みお:ただ分隊員が交戦しているときはリスポーン不可ですね。
藤田:蘇生できないスペシャリストでも、分隊内であれば蘇生ができます。分隊内であればピンで意思疎通が可能。分隊で協力すれば敵拠点も安定して落としやすい。
今井:なるほど。蘇生とリスポーンが最大の要素な気がしますね。全分隊が死んだらどうなるの?
みお:制圧済エリアやチーム共有リスポーンエリアからリスポーンすることになる。
今井:そうすると前線までの距離が遠くなるのか。なるほどなるほど。前線への安定した戦力の供給には分隊を維持しながら動くのがやはり良いのですね。あと視界に関しても分隊ごとに見えている敵兵が違うってことは結構重大ですね。
野口:拠点の制圧も大人数で行けば行くほど速いです。体感的に2分隊(8人)揃うとかなり速く進行します。味方分隊には、自分がどの拠点を攻めたいかQキーで伝えるといいでしょう。
今井:分隊の中で装備やスペシャリストはばらけたほうがいいのでしょうか?
野口:兵科による武器縛りがなくなったため、スペシャリストは好きなものを使って平気です。どちらかというと状況に合わせてどのスペシャリストを選ぶかが重要です。例えば、敵陣営に強い飛行ビークルが居た場合は、サンダンスという対ビークルスペシャリストを選んで対応するなど、臨機応変に変えていくといいでしょう。
今井:なるほど、では単刀直入に初心者におすすめ武器は?
みお:最初から解放されているのではマークスマンライフルのDM7ですね。中~遠距離で戦うことが多い本作では、スコープ付きかつ連射可能で仕留めやすいこのマークスマンはおすすめです。拠点制圧時には扱いづらいのが弱点。
藤田:初期武器だとサブマシンガンのPBX-45がおすすめです。機動力が高くて敵をキルするまでの時間が短いので対面したときでも太刀打ちできます。近距離用の武器なので少し離れている敵には当たりにくいので接敵する必要があります。後はライトマシンガンのLCMGです。弾数が多くほとんどリロードを挟まないので複数の敵を連続キルできます。ライトマシンガンでもスコープをのぞけるので扱いやすい武器の一つです。
野口:火力が弱い欠点はありますが、初期アサルトのM5A3はリコイル制御を特段必要せずとも扱いやすいので一度引き金を引いたら連射しっぱなしになりがちな方にもおすすめです。少しレベルが上がったら、一時期最強と謳われてたもののナーフされたPP-29というSMGは近距離戦では依然強く扱いやすいです。
今井:ではおすすめスペシャリストは? 使ったことあるのはサンダンス、キャスパー、ボリスあたりですね。
みお:ドーザーですね。突撃兵タイプ。持ち歩ける盾持ちで前面からの射撃をしっかりふせいでくれるため、拠点制圧時に大きく優位をとりやすい。盾展開中は射撃できないが、盾での近接攻撃は一撃必殺です。分隊と組むときも使いやすい。
野口:初心者におすすめなスペシャリストは、前線に出ずとも活躍できる前線維持のスペシャリスト、エンジェルです。弾やアーマーを支給できる専用スキルで、味方へ補給ができ支援ポイントもがっぽり稼げます。もちろん自分にも補給できます。またエンジェルの場合は分隊員でなくとも蘇生できる上に蘇生した味方にアーマーを付与することが出来る点でも優秀ですね。
今井:エンジェルは特徴からすると、めっちゃサポートタイプって感じでいまいち初心者的には難しそうなんですが......。
藤田:自分もエンジェルがおすすめです。弾薬とアーマーを補給できる弾薬箱で味方を支援し、装備の要請で事前に用意したロードアウトを戦闘中に切り替えできるのが強いです。対スナイパーや対ビークル装備などを使い分けることができる。
今井:なるほど、たしかにこのゲームでビークル相手に装備がないことはよくありますね。そういうとき対応できるのは確かに万能かもしれない。
そんなこんなでなんとなく「バトルフィールド」を理解した筆者は実際の体験をするために、4人で分隊を組んでブレークスルーに挑む! マップは砂漠と農園が分断されたリニューアルで、守備側でのプレイ。しかしながら、まだまだ勝手がわからず敵に圧倒されたまますべての拠点を奪われてしまった!
今井:そもそものルールの確認ですが(汗)、守備側はリスポーンしてもデメリットないんですよね?
藤田:チケットはないですね。
今井:チケット?
野口:チケットは平たく言えば残機を指しています。全プレイヤー共通のリスポーン回数とも言えます。ブレークスルーでは攻撃側にチケットの残数があり、これがなくなると負けです。
今井:あ、あの左下の数字ですね。ブレークスルーではそれぞれの目的が違うけど、守備側はともかく相手を殲滅すればいいってことですね。ではブレークスルー攻め側と守り側で意識すべきことは?
みお:攻撃側はビークルや分隊での行動で前線を押し上げる。戦線をひとつ押し上げれば、チケット数値も回復します。守備側はとにかく拠点を守る。スペシャリストのガジェットも駆使して拠点を守り抜く。ガジェットで無反動M5や対空のロケランを持つ。最初はアンロックされてないけど、C5や対戦車地雷とかも有効ですね。
藤田:基本的にきっかけ(味方のビークルが支援、敵の数が極端に減少)がない限り味方の前線を超えないことですね。攻撃側で戦況が停滞している場合は投擲物や無反動砲できっかけを作りましょう。ビークルに乗って戦場を荒らすのも良いです。また蘇生できるスペシャリストを使うとチケットの減少を減らせるので攻撃側で有効です。守備側はビークルが厄介なので無反動砲、対空砲等の対ビークル用装備を携帯したほうが良いです。
野口:攻撃側と守備側で共通で言えるのは、前線の近くでリスポーンできるように分隊全員が死なないように意識すること。攻撃はチケット数が気になると思いますが、あまり気にせずガンガン目標拠点に攻めた方がいいです。ホバーや車といったビークルは目標地点に行くためというよりも、裏取りをするための足として活用すると良いでしょう。守備はマップ画面を定期的に見て敵のビークルがどれだけあるか、2つある拠点の内どれに敵が集中しているか、戦況の把握をしておくといいと思います。守備側からするとビークルは特に厄介なので、いつ来ても対応できるように対ビークル兵器を所持するのを推奨します。
気を取り直してもう一度、ブレークスルーに挑戦。今回は高層ビルが建ち並ぶカレイドスコープで攻撃側で参戦。序盤戦はテンポよく拠点を制圧していくが、中央のD1が明らかな難所。屋内の拠点であり、狭い入り口が前後にあるだけだ。しかも敵はヘリなどで上空から攻撃してくる。ビークルは無視するか、味方のビークルにまかせて、何度か突入を試みるも、グレネードやスモークの嵐でまともに内部に浸透できない。
攻撃側のチケットがガンガン減ってしまい残り2桁近くになったとき、前後からの侵入タイミングがかみ合いギリギリで制圧!このときばかりは自分も興奮し、ゲーム内チャットでもコメントが殺到した。やはり本作は攻撃をしかけたり、拠点を制圧するタイミングが重要だ。それがかみ合ったときは独特の楽しさがある。
その後も少ないチケットながらもチーム全体が有機的に動き、勝利までスムーズに進行した。逆転勝利にゲーム内チャットも大いに盛り上がる。うん、今回は本当にうまくいった! こういうゲーム展開なら何度でもプレイしたいなというくらいに。
いずれにせよ本作は単純なキルデスの数を争うというよりも、敵味方の戦力数、ビークルの可動数などをチェックして、戦術的に立ち回るのが重要なようだ。特にブレークスルーにとっては攻撃側はキルを取るよりも拠点を制圧することの方が重要だ。大局を把握して分隊や味方とタイミングをあわせて動くのが攻略のポイントであり、醍醐味であるだろう。
今井:いやー、今のは本当に面白かった。こんなにわかりやすい逆転はないよね。では最後に初心者への本作のおすすめポイントを教えてください。
みお:スペシャリスト制が導入されたことにより、固有ガジェット以外全ての装備が変更可能なため、兵科に縛られなくなりました。アンロックは必要ですが、状況によって武器やガジェット、アタッチメントやスペシャリストを切り替えることによって、より自由で柔軟な戦い方ができます。
野口:マルチプレイのFPSとしては珍しく敵をキルせずともチームに貢献できる方法が多い点も魅力のひとつ。味方の蘇生や弾薬の補給をするほかにも、偵察ドローンで敵をスポットしマップに表示されるようにするだけでも、それがポイントという形となって現れるので貢献している実感が湧きやすいです。また、ドローンにC5をくっつけて爆破する戦法など、何でもアリなバカゲーにもなり得る懐の深さ……というよりも若干こちらのほうが比重としては重い気もしますが、大人数で何でもありなお祭りを楽しめる自由度の高い舞台が用意されているのも魅力でしょうか。
藤田:本作では武器を自由に選べるため兵科システムはありませんが、それぞれ違うアビリティを持ったスペシャリストにより、変化する戦況に合わせてキャラクターを切り替えて戦う楽しさが生まれています。また、武器のアタッチメントを戦場で切り替えられるので、サプレッサーを付けて裏取りしたり、大容量なマガジンを付けて敵を弾幕で圧倒したりと、これまでのシリーズよりも戦術の幅が広がりました。
今井:ありがとうございました。
※本ゲーム内のいかなる武器、軍用車両、装備の製造者とも提携、資金提供、支援などの関係はありません。