沿って, Uav-jp 20/04/2022

アクションカムはここまで撮影できるように 超小型「DJI Action 2」を日常で使ってみた

配信

0コメント0件

撮影=ヤマダユウス型

アクションカムはここまで撮影できるように 超小型「DJI Action 2」を日常で使ってみた

 ドローンやジンバルで知られるDJI社から、新しいアクションカム「DJI Action 2」が、2021年10月27日に発売された。価格は「DJI Action 2 Powerコンボ」が49,500円、「DJI Action 2 Dual-Screenコンボ」が63,800円。【動画】自転車に乗りながら「DJI Action 2」で撮影 このアクションカムのユニークな点は、マグネット着脱によるスムーズな取り付け方法を採用した点だ。GoProやInsta360などをはじめとする一般的なアクションカムは、レンズ一体型の本体のほか、自転車や頭部にカメラを取り付けるためのアタッチメントを必要とする。そのアタッチメントを取り付ける手間を、マグネット着脱によってスピーディにしてしまおうという革新的なコンセプトだ。 「DJI Action 2」は、液晶画面を備えた56gの超小型なレンズ一体型カメラだ。卵1つ程度の大きさで、簡単にポケットに収まる。筆者はこの持ち出しやすさとマグネット着脱、そしてアクションカムらしからぬ美しいビルドクオリティに、発売当時から注目していた。結論から言うと、この製品は「アクションカムにピンとこない人でも楽しめるアクションカム」だった。 左手に持っているのが本体で、右に見えるのが「フロントタッチ画面モジュール」。外装にはアルミニウム合金が採用され、とても手触りが良い。底面にはマグネットを取り付けるための磁石が仕込まれていて、両サイドには物理ロックするためのツメが備わっている。接合力はとても強力で、無理に振り回しても外れることはなかった。写真奥に見えるのは延長ロッドで、これもとても使いやすいアクセサリーだ。マグネットの「パチンッ」という接着時の感触も心地良く、フィジェット・トイ感覚でつい触りたくなる。 マグネットで取り付け可能なアクセサリーは他にもあり、スクリーンのない電源モジュール、磁気ヘッドバンド、磁気ボールジョイントアダプターマウント、磁気ストラップなど多数用意されている。冒頭で紹介した2種類のコンボキットには標準でいくつかのアクセサリーが含まれており、必要に応じて新たなアクセサリーを買い足せる。 「DJI Action 2」には物理ボタンが1つあり、これが電源やシャッターとなっている。ボタン以外の操作はディスプレイからタッチで行う。静止画、動画、スロー、タイムラプスなどの撮影設定が変更でき、設定画質は最高で4K・120fpsまで対応。ホワイトバランスや露出も変更可能で、カメラ本体だけで多くの撮影モードを変更できる。タッチの操作感も申し分なかった。 実際にタイムラプスを撮影した映像がこちらだ。「HorizonSteady」という強力なEIS(電子式映像ブレ補正)により、自転車に乗りながら撮影しているのに全くブレていないのがわかる。 手ブレ補正は驚くほど強力で、もう1つのモード「RockSteady 2.0」と使い分ければ、画角に対して水平を取り続けるか、あるいは画角そのものを固定するかを選べる。公式PVの映像がわかりやすいだろう。※安定化機能EIS(電子式映像ブレ補正):Rocksteady 2.0+HorizonSteady *100fps以上で録画しているとき、EISに対応しません。動画解像度が1080p(16:9) または2.7K(16:9)の時のみ、 HorizonSteadyは利用できます。 こうして自転車に乗りながら撮影する場合、体か自転車にカメラを取り付ける必要があるが、これも磁石により簡単に行えた(磁気ストラップを使用)。もしこれがネジ締めやヘッドバンドなどを必要とする場合、これほど簡単には撮影できなかっただろう。マグネット装着は、確実に撮影ハードルを下げてくれている。 また、特に気に入ったのが延長ロッドを使っての撮影だ。この延長ロッドは三脚にもなっており、収納時は場所もとらないため、セルフィースティックのような感覚で「DJI Action 2」と共に持ち歩ける。 これはリス園に「DJI Action 2」を持っていった際の様子だが、リスがカメラの目の前まで来ている。もうすでに、普通のカメラでは見られない面白そうな映像になるのが想像できるだろう。実際に撮れた映像がこちらだ。 こんなにダイナミックな映像が、ポケットサイズのカメラで撮影できてしまうのだから驚きだ。動物に干渉しすぎるのはよくないが、この撮影のあともリスの方からカメラに近寄ってくることが多かった。小さなカメラであるため、小動物にとっては興味の対象なのかもしれない。 足元に近づいてきたリスに、ローアングルで静止画撮影を行った。延長ロッドがあればローアングルやハイアングルの撮影も簡単に行える。「DJI Action 2」のレンズは155度の超広角で、1/1.7インチセンサーを搭載しているが、これをフルサイズの焦点距離に換算すると……なんと約1mmと計算できた。圧倒的な広角により、小さなレンズながら広々とした世界を映し出せるのだ。 これは延長ロッドを伸ばしてハイアングルで撮影した静止画。まるで木々の中から外を覗いているような、なかなか見られないユニークな視点となった。花畑や低木により近い距離で撮影すれば、まるで森の中にいるような画になるだろう。延長ロッドがあれば、普段は見られない視点からの映像を簡単に映し出せる。 こちらは延長ロッドなしで、「DJI Action 2」本体で撮影をした。155度の超広角であれば、延長ロッドなしでも少し頭上から撮影するだけで、簡単に部屋全体を見渡せる。 撮影した写真や映像は「DJI Action 2」本体からチェック可能だが、専用アプリ、DJI Mimoと連携すればスマホからも確認ができる。また、画質設定や撮影スタートなどのリモート操作も行えるため、「DJI Action 2」を使うならDJI Mimoと連携をしておくのをオススメする。DJI Mimo内のAI編集機能を使えば、撮影した映像を自動でつなぎ合わせてスタイリッシュな動画に編集することも可能だ。 実は筆者は長らくアクションカムに興味があったが、「アクションカム映えするようなアクティビティをやらないから、自分にアクションカムは使いこなせない」と思っていた。しかし、「DJI Action 2」は日常的に持ち歩いて楽しいアクションカムであり、見慣れた町並みでも思いも寄らない画角で切り取る楽しさがあると実感した。 犬の散歩や自転車移動、バスや電車の窓際に座っているときなど「今このシーンを動画やタイムラプスにしたら面白いかも」と、日常にアクションカムを活用できる場面は意外にも多かったのだ。この体験は、毎日のちょっとしたスパイスであり、創造性を刺激するものにほかならない。リモートワークの様子をカメラを固定してタイムラプス撮影すれば、自分の普段の動きがわかって面白いかも? 「DJI Action 2」は日常的に手元に置きたくなるアクションカムだった。アルミニウム合金の手触りの良さ、マグネットによるスピーディな着脱、そして155度の超広角撮影。これらの要素はいつもの日常を今までになかった目線で切り取ってくれるだろうし、撮影体験の面白さは次の創造性に繋がるだろう。今までアクションカムとは無縁だったという人にこそ試してもらいたい。

ヤマダユウス型

最終更新:リアルサウンド