沿って, Uav-jp 29/10/2022

上越妙高駅周辺にローカル5G

 限られたエリアで第5世代(5G)移動通信システムを展開する「ローカル5G」を利用できる環境が10月、新潟県上越市の上越妙高駅周辺に整備される。ローカル5Gを屋外でも使えるエリアは県内初めてで全国的にも珍しい。上越市の企業など産学官8社・団体でつくる共同事業体が主体となってつくる。共同事業体代表でソフトウエア開発などを手掛ける丸互(上越市)は「ICTを生かしたスタートアップ企業の育成や誘致につなげたい」としている。

 ローカル5Gは安全性を高めて活用でき、産業開発向けに需要がある。新型コロナウイルスの感染拡大で、多様な働き方が浸透する中、環境整備が人口流入や企業誘致につながると考え、丸互、NTT東日本新潟支店などが検討を進めていた。

上越妙高駅周辺にローカル5G

 計画では、県の「アフターコロナを見据えたイノベーション創出支援事業」の補助金を活用。上越妙高駅西口の商業施設「エンジョイプラザ」に開設する屋内型ラボは7月の着工を予定し、テレワークやサテライトオフィス用のスペースを備える。高精細の映像によるリモート会議やスポーツなどのレッスンが可能になる。

 駅前にある釜蓋遺跡公園は、建設機器や車いすなどの自動運転、ドローンの高度操縦などを屋外で実証実験できる空間に整備する。NTT東日本の担当者は「個人用除雪機の自動運転など、雪を材料とした実証実験も可能になるのではないか」とみている。

 コンテナ商業施設「フルサット」は、スタートアップ企業の受け入れ窓口の役割などを担う予定だ。

 丸互の前川秀樹社長は「最先端の情報通信基盤を整備することで、人口減少の解決に導くモデルを構築できたらいい」と意気込む。NTT東日本新潟支店の飯塚智支店長は「上越妙高では、豊かな自然の中でめりはりをつけて仕事ができる。(ローカル5Gは)ITベンチャーと親和性が高いが、建設業など地元企業にも参加してほしい」と期待した。