第713回:話題の「Phantom 3 Pro」をつくばのドローン練習場でテスト! 安定性も向上し、4K空撮対応
これまで本連載では、撮影機器の一環として昨年夏にDJIの「Phantom 2 Vision+」、今年4月8日にParrotの「Bebop Droneをレビューした。これからお手軽に空撮が楽しめるようになると思った矢先の4月22日、首相官邸屋上で墜落したドローンが発見されたことから、変な方向でドローンが注目を集めるようになってしまった。
4K空撮が可能な「Phantom 3 Professional」さらにドローンを善光寺御開帳の歳に墜落させた少年が、国会議事堂付近でまた飛ばそうとして補導され、後日別件の威力業務妨害で逮捕されるといった事件が重なり、にわかにドローンに対する風当たりが強くなっている。政府では規制案が検討されているところだが、各自治体が次々と管理公園を飛行禁止にするなど、場当たり的な対応がとられている。ドローンに対して、さらにはドローンを使用する人に対しての偏見が助長されつつあるのは、大きな問題だ。
そんな中、Phantomシリーズの新機種が登場。しかし前モデルから機能一新した新モデルのレビューを、全くやらないというわけにもいかない。情報として何もわからなくなってしまえば、将来のビジョンも危険性も、両方語れなくなってしまう。そこで今回は、5月から発売が開始された「Phantom 3 Professional」を実際に飛ばして、テスト撮影することにした。
前作「Phantom 2 Vision+」は、Phantom 2に専用ジンバルとカメラを付けて、オールインワンとして販売したものだったが、今回のPhantom 3は最初から機体、ジンバル、カメラの3点セットになっている。4K撮影可能な「Professional」が直販価格で175,000円、フルHD/60p撮影が可能な「Advanced」が139,800円。ネット販売では安くなるケースが多いのだが、ネットでは独自に販売するところも少なく、ほぼこの価格か、逆に高値になっているところもある。
なお、1年間の賠償責任補償制度もセットになっており、購入から1年間のうちは、ユーザーが起こした事故の賠償責任を補償するDJI専用の制度を用意されている。
直販価格では「Phantom 2 Vision+」から値下がりしており、加えて性能も上がっているので、コンシューマで買える機体としては、今後はPhantom 3が主流になると思われる。さっそく試してみよう。