沿って, Uav-jp 07/04/2023

係留ドローンに関する航空法施行規則の一部改正【2021年10月から適用】

国土交通省は、2021年9月24日に航空法施行規則の一部改正(飛行規制の一部緩和)を発表。ドローン等の飛行に係る許可・承認の見直しを行いました。

人口密集地や夜間などの特定の条件下でのドローン飛行においては、十分な強度を持つワイヤーなどで係留することで、事前に許可・承認の申請が不要になります。

これにより、道路などのインフラや建物の点検を行う際にドローンを導入しやすくなるでしょう。

本記事では、航空法施行規則の改正内容や、適用地域・飛行条件について詳しく解説します。

もくじ

  • 2 2021年10月より適用される航空法施行規則の改正内容とは?
  • 3 ドローン等の飛行禁止空域の見直し
  • 4 編集後記
  • そもそもドローン(無人航空機)とは?航空法の注意事項を解説

    無人航空機とは

    国土交通省によると、「無人航空機とは人が乗ることができない飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船で、かつ遠隔操作または自動操縦により飛行させることができるもの」と定義されています。

    係留ドローンに関する航空法施行規則の一部改正【2021年10月から適用】

    ドローンはもちろん、ラジコン機や農薬散布用ヘリコプターなどが該当します。

    ただしラジコン機であっても重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)200グラム未満のものは「模型航空機」に分類されます。

    無人航空機の飛行ルールに関する注意事項

    無人航空機を飛行させる場合は、航空法により定められている基本的なルールに従う必要があります。ルールに違反した場合は、50万円以下の罰金(飲酒時の飛行は1年以下の懲役または30万円以下の罰金)が課されるので注意しましょう。

    国土交通大臣の飛行の許可・承認を受ける場合の流れは以下の通りです。飛行させる10日前(土日祝等は含まれません)までに手続きを完了させる必要があります。

    1.オンラインサービス「DIPS」を使用2.地方航空局または航空事務所(東京または関西)に申請書を提出

    2021年10月より適用される航空法施行規則の改正内容とは?

    国土交通省は、航空法施行規則の改正(飛行規制の一部緩和)について次のように述べています。

    飛行エリアや飛行条件を限定することで、航空機や地上の安全を確保した状態でドローン(無人航空機)の飛行が可能だと判断したためです。

    ドローンに関する航空法施行規則の変更点

    ■変更前

    従来は、以下の環境でドローンを飛行させる際は事前に国土交通省への許可申請が必要でした。

    飛行環境・人口が多い地域の上空・150メートル以上の上空

    ■変更後

    2021年10月以降は一定の条件を満たせば、以下の飛行環境において事前の許可・承認申請の対象外となります。

    【条件】・長さが30メートル以内のひもでドローンをつなぐ・飛行範囲内に第三者への立入を監視する飛行環境・人口密集地の上空・夜間・操縦者の目が届かない目視外の飛行

    さらに、農薬散布などドローンから荷物や物件を投下する際も、同条件で係留している状態であれば事前の許可・承認申請の手続きは必要ありません。

    ▼参考無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドラインhttps://www.mlit.go.jp/common/001303818.pdf

    無人航空機に係る規制の運用における解釈についてhttps://www.mlit.go.jp/common/001303820.pdf

    ドローン等の飛行禁止空域の見直し

    引用:https://www.mlit.go.jp/common/001303818.pdf

    煙突や鉄塔など、高さ150メートル以上のビルや構造物の周辺を飛行する際のルールが変更されました。

    対象となる高構造物の周辺30m以内の空域では、地表または水面から150m以上の空域でも無人航空機を飛行させることができます。

    これらの建築物周辺は、航空機などの飛行が想定されないためです。

    ただし次のような条件下で飛行させる場合は、引き続き航空局の許可承認が必要なので注意しましょう。

    【対象条件】・第三者の立入管理が不十分な状況下でドローンに係留飛行させる場合・危険物輸送等の特定の飛行を行う場合

    編集後記

    このようなドローンに関する飛行ルールの改正により、複雑な手続きを行うことなくドローンを利用することが可能になります。今後ますます産業へのドローン参入が進んでいくことでしょう。今後の動きにも注目です。

    ビバ! ドローン編集部

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