沿って, Uav-jp 12/10/2022

iPhone 13 Proの「マクロ撮影」に100円マクロレンズはどれだけ対抗できる?

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撮影=酒井麻里子

iPhone 13 Proの「マクロ撮影」に100円マクロレンズはどれだけ対抗できる?

 9月に発売されたiPhone 13シリーズ。上位モデルでは、新機能としてマクロ撮影が可能になった。【写真】実際に撮り比べると明らかな違いが 一方で、100円ショップやAmazonにも、外付けタイプのマクロレンズが売られている。これらのレンズを使ったマクロ撮影と、iPhoneの新機能で撮影できる写真に違いは出るのだろうか? 実際に撮り比べてみた。<iPhoneでマクロ撮影が可能に> 今年発売されたiPhoneのうち、マクロ撮影が可能なのは上位モデルにあたる「iPhone 13 Pro」と「iPhone 13 Pro Max」だ。 マクロ撮影専用のレンズが搭載されているわけではなく、最も広い範囲を撮影できる「超広角カメラ」を使ってマクロ撮影を行う仕組みとなる。撮影時のモードの切り替えなどは必要なく、通常の広角カメラを起動した状態で被写体に近づけば、自動でマクロ撮影モードに切り替わるようになっているので、難しいとこを考える必要なく使うことができる。 一方、外付けタイプのマクロレンズを使えば、マクロモードを搭載していないスマホでもマクロ写真の撮影が可能だ。 以前の記事でもレビューしたダイソーの外付けレンズは、マクロレンズを含む3種類のレンズがセットで110円というリーズナブルな商品。 また、Amazonにも外付けのスマホレンズが売られている。今回使用したのは、ActyGoというメーカーの商品。こちらは望遠、マクロ、広角、魚眼の4種類のレンズのセットで約3000円だった。 2万円台の低価格スマホにこれらの外付けレンズを装着して、iPhone 13 Proのマクロ撮影と比較してみよう。<小物撮影の精度の違いは?> まずはフィギュアを撮影。いずれも、ぼやけずに写真を撮ることのできる最も近い位置(最短撮影距離)まで接近して撮影している。 iPhoneを使ったマクロ撮影では、フィギュア表面の凹凸まではっきりわかる写真を撮影できた。また、ピントのあう範囲(被写界深度)は比較的広めで、チーターの顔全体がぼやけずに写っている。 続いてダイソーのマクロレンズで撮影。iPhoneのマクロ撮影に比べるとピントの合う範囲が狭いことがわかる。全体的にはiPhoneで撮影したものより明るく、ふわっとした印象になる。 Amazonの外付けレンズで撮影した写真も、ピントの合う範囲は狭めだ。また、ダイソーのレンズに比べてやや暗い仕上がりとなっている点も少々気になった。一方で、スマホに取り付けるためのクリップの安定感は、ダイソーのレンズより良いと感じた。<料理のマクロ撮影で違いは出る?> 続いて、料理の写真も撮影してみた。先ほどは被写体ギリギリまで近づいて撮影したが、料理写真の場合は少し離れて撮影したほうが料理の全体像がわかり、見栄えのよい写真になる。iPhoneのマクロ撮影では、食材の質感やソースのテカリなどがわかるカットを撮ることができた。 一方で、ダイソーの外付けレンズの場合は、ギリギリまで近づいた状態でしかピントの合った写真を撮ることができない。また、ピントの合う範囲も狭いため、何を撮影した写真なのかわかりづらいものとなってしまった。 Amazonのレンズの場合も同様で、スマホが料理に付きそうな距離まで近づいて撮影しなくてはならない。iPhoneのように料理の全体像が伝わる写真を撮るのは厳しそうだ。<iPhoneのマクロ撮影のほうが柔軟に撮影できる> iPhoneのマクロ撮影機能とダイソーやAmazonの外付けレンズを比べると、iPhoneのほうが柔軟な撮影ができそうだ。スマホから被写体までの距離をある程度調整でき、ピントの合う範囲も外付けレンズに比べて広めなので、被写体に応じて撮り方を工夫しやすい。 一方で、外付けレンズの場合は、「ピントがきちんと合うレンズから被写体までの距離」がピンポイントなので、撮影のアングルなどを調整しづらいのが難点といえそうだ。 料理写真のように被写体までの距離や撮影する角度を調整しながら撮影したい場合は、iPhoneのマクロ撮影に優位性がある。ただし、小さな花のアップなど、被写体の特定の部分を大きく映したい場合は、外付けレンズでも問題なく撮影できるだろう。 マクロ撮影に興味のある場合は、まずは安価な外付けレンズを使い、それでは撮影できないものを撮りたくなったときに、マクロ撮影に対応したスマホの購入を検討するとよいのではないだろうか。

酒井麻里子

最終更新:リアルサウンド