中古カメラに残された未現像の写真が公開 「誰かの結婚式」「誰かの犬」「誰かのクリスマス」などが映る
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米メディア『PetaPixel』が、とある写真家が集めたフィルムコレクションを紹介している。同メディアによると、その写真家は中古店で見つけたカメラに残されたままのフィルムを現像して、コレクションしているのだという。【写真】現像された「誰かの」写真たち 彼がこの活動を始めたのは、2005年のことだ。以前から興味のあった35mmのフィルムカメラを中古品店で購入したところ、偶然その中にフィルムが入っていたそうだ。彼は未現像のフィルムのおもしろさに気がつき、中古カメラの中に閉じ込められたままの記憶(フィルム)を探し始めたという。 写真家は『PetaPixel』に対し、「これらの写真は撮影されたが、現像されなかった。つまり、誰もこの写真を見たことがないということだ」と話した。写真には「誰かの結婚式」、「誰かの犬」、「誰かのクリスマス」などが写っており、コレクションはすべて「Someone Else's(他の誰かのもの)」というタイトルのシリーズに保存されているそうだ。2012年には最初の本も出版され、最近も別のシリーズがリリースされたという。ただ近年はデジタルカメラが普及しており、もう長い間、フィルムの入った中古カメラを見つけることができていないようだ。 またこれらの写真に対して写真家は、「写真に写っている人々について推測したり、何かを知った気になったりするのは正しくない」と述べており、「それらはスナップショットであり、人々を知るのに十分ではない。死、離婚、事故といった瞬間を、意図的に写真に撮ることはないから」と持論を展開した。 彼は「この作品を集めて、完全版を作成しようとしている。それは公的機関に管理され、より多くの人が作品を見ることができるようになる。将来の世代のための保存でもある」と今後の計画を語った。見知らぬ人々のさまざまな一瞬を切り取った、なんとも不思議なコレクションだ。〈Source〉https://petapixel.com/2021/12/22/photographer-develops-found-film-revealing-unseen-personal-moments/https://pixabay.com/photos/camera-vintage-zenit-russian-camera-6374625/
堀口佐知
最終更新:リアルサウンド